留学生の日本語教育で「反転授業」を実践
東京都立大学
「大都市における人間社会の理想像の追求」を使命とし、多様性に富む開かれた大学、世界で活躍できる人材育成を目指す東京都立大学。常に世界規模で人類に貢献する人材を送り出すとともに、諸外国から大勢の留学生や研究者を受け入れています。
東京都立大学では留学生を対象に、初級~上級までレベルにあわせた日本語授業を実施しています。中でも中級前半クラスでは、IT技術を取り入れた「反転学習」をいち早く実践し、STORM Maker を活用して教材を作成しています。
東京都立大学(現:武蔵野大学) 藤本 かおる様に伺いました。
学習のアウトプットを向上させる「反転授業」の取り組み
東京都立大学では、留学生を対象に日本語授業の支援を行っています。
授業は日本語能力に応じたレベルに分かれており、私が担当している日本語(中級前半)クラスでは「日常のコミュニケーションを学ぶ」をテーマに授業を行っています。 日常生活が対象なので会話が中心になるわけですが、テキストは文法中心に構成されており、テキストを読み、ドリルを試して終わる、という流れの授業になっていました。
しかし、語学力の向上のためには、学んだことを実践することが重要です。
教室での授業を受け身ではなく、アウトプットを増やす場として活用するには、事前学習のeラーニングと教室での授業を組み合わせた「反転授業」が効果的ではないかと考えました。
教材の量産に適したSTORM Maker が反転授業を促進
事前学習を提供するために、eラーニング用の教材作成ツールの調査を開始しました。 色々なツールを調べる中で、低価格でありながら様々な機能が搭載されたツールがありました。しかし、あまりにも多様なことができるがゆえに操作が複雑で、教材づくりそのものに凝りすぎてしまい、継続的にコンテンツを量産しつづけるという点においては不安が残りました。
一方、STORM Maker は、「パワーポイントと音声」または「パワーポイントと動画」という決められた枠があるからこそ、制作側としては覚えやすく、同期タイミングをクリックするだけで教材が完成します。STORM Makerは、反転授業を実践するために必要な「既存の素材を生かせる」「短期間に教材を量産できる」という2点において非常に優れていました。
例えば文法の説明なら、色を変えるだけで十分です。また、作りこんでしまった教材は、修正する際に時間と労力が必要になりますが、STORM Makerなら、スライドの差し替えだけで、再変換すればすぐに教材の入れ替えが完了します。
教材作成時にパスワードを設定 「安心安全な教育」を提供
授業で使う教材はテキストに準拠していますので、オンライン上で誰でも閲覧できる一般完全公開にはできませんでした。また、限定された学生たちのクローズドなグループでの運用においては、外部からの接続を制限したかったのです。
閲覧サイト自体に認証をかける運用もできなくはありませんが、STORM Makerは、コンテンツ作成段階で、一気にパスワードを設定できるので、大がかりなセキュリティを気にすることなく、手軽に制限設定ができることが魅力でした。STORM Maker なら安心で安全な場での教育提供も同時に実現できるのです。
LMSがなくても、スコア機能で閲覧状況が把握できる
「反転授業」の実践は、学習のアウトプットを増やし、学習効果を上げることが目的です。つまり、閲覧を強要する授業設計ではありませんので、IDとパスワードによる完全管理は考えていませんでした。ひとりひとりの学習進捗を管理する必要はなく、「誰が見ていたか」が把握できれば十分でした。
その点もSTORM Maker に組み込まれた「スコア機能」により、希望が実現しました。特別にLMSを準備して運用せずとも、「誰が教材を閲覧したか」をSTORM Maker 単体だけで把握できます。
今後は、反転授業の実践を継続しながら、STORM Maker を用いた学習が、どのように語学学習の向上に貢献するかを見ていきたいと思います。
*本記事は2014年4月に取材した内容をもとに構成しています。
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